概念設計手法/新事業・新製品開発、方法論/会議・調査業務を科学する 記事一覧
「概念設計手法」のブログを書くに及んで
このコーナーでは、以下の3つの事項につき、その内容を順次紹介していく予定です。
- 教科書
- 要求定義支援ツール
- 知的データのPC管理
教科書
教科書は、研修セミナーでのレジメ原稿を教科書として、セミナーに参加できなかった方の独学用に、セミナーにこれから参加される方/既に参加された方の予習用あるいは復習用に整備するものです。勿論、独学者の方には、セミナー動画そのものをDVDとして販売する予定にもしておりますので、将来的にはそちらを利用して頂くこともできるように致します。また、最終的には、教科書の英語版と、セミナー動画の英語版とをインターネットを通じて販売したいと考えて居ります。
端的に言えば、ここの①のブログを読んで行けば、無料(但し、会員登録は必要ですが)で、全4回・計8時間・受講料5万円の研修セミナーのコースの全貌が次第に見えてきます。大変お得だと思いますので、時間をかけてじっくりと理解したい人は、是非、ご覧になって下さい。その際、分かりづらい点等出てくれば、教科書としての品質向上にも繋がりますので、どしどしご質問頂ければ助かります
要求定義支援ツール
要求定義支援ツールでは、概念設計の支援ツールとしての代表格である米国のAsscent Logic社のRDD100というツールの機能を順次説明して行きます。そのツールは、概念設計に於いて何処までの検討ができているのか、その結果を記録(収納)する機能を持っています。但し、検討結果は、根拠(含正しい前提/証拠)を持っていないといけませんが、その裏付けが十分でなく検討が進む場合もあり得ます。その際、後から根拠が補強されることがあります。つまり、仮置きした根拠が崩れてしまうということです。その時はそれ以降の検討結果は見直す必要が出て来ます。その様な時、見直しを必要とする検討結果の範囲を特定する機能もあります。全体としては、コンセプトを創るのに必要と考え収集した種々の情報の中から、あるいは、それを基にした関係者との議論を通して、根拠を持った検討結果が知見として、概念設計手法のオントロジー(フレームワーク)に沿って収納されて行きます。フレームワークの前後の知見に関連性があると見なされた場合は、知見間にリンクが張られます。このことによって、オントロジーのフレームワークに沿った知見の連鎖構造が出来上がり、最終的には、コンセプトのシステムとしての構成要素に検討結果(知見)が到達する(コンセプトが出来上がる)ことになります。只、その際、コンセプトが論理的に矛盾を起こしていないかは、保証の限りではありません。そこで、支援ツールには、過去と未来は入れ替わらないとする時間の摂理を利用する検証機能も持っています。
知的データのPC管理
知的データ(知見)のPC管理は、①の教科書で詳述される概念設計手法と②の要求定義支援ツールとを、どのように連携させ具体的テーマに適用させて行くのかを示します。前述の如く、その結果、種々収集情報からコンセプトまでの知見の連鎖構造が実現することになります。大企業では、新しい事業の企画や新製品の企画をする際、コンサルタントに、高額なものでは1件数千万円もする調査委託をすることが多々あります。それが、2~3年ほど続くと、それだけでも総額が1~2億円といったような高額な調査報告書のファイルが手元に残ります。しかし、それらの報告書を、後年に参考にすることはほとんどないのが実情と思います。何故なら、本来なら宝の山である報告書ですが、その何処に何が書かれているのか、又、その脈絡がどのようなものなのかを理解しようと、業務の後継者と位置づけられる人が参考にしようと報告書を読み出したとしても、その量が膨大なことから、最初から読み進んでいるのでは、定年になっても読み切ることができないことになります。例え読み切れたとしても、その脈絡が複雑になっていて、自分の理解として腹に落とすことができないことになります。であれば、新たな調査を再度行った方が速いとなり、何度も似たような調査が繰り返されることになります。要は、調査を委託してもその報告書は再利用されず、宝の持ち腐れとなります。このような事態を回避することが、前述の①と②を組合せることにより、調査結果は知見の連鎖構造(知識)となり、コンセプトを導出した知見とその根拠の脈絡をPC上の支援ツールを用いて理解することが可能になります。ここでは、そのことの解説を行って行きます。
最後に、このブログを読むに当たってお断りしておかなければならないことがあります。それは、①~③の各事項でブログの執筆を進めるに当り、同時並行的に書き進める可能性がありますので、公開順に読み進めると事項間の繋がりが理解しづらくなる恐れがあると言うことです。只、全体としては、本稿の“「概念設計手法」のブログを書くに及んで”の内容に沿って構成していくつもりですので、混乱した場合は、ここに立ち戻ってみて下さい。
以上